【今ここにある危機とぼくの好感度について】第1話の感想・ネタバレ/好感度だけで生きてきた男の苦難が始まる

今ここにある危機とぼくの好感度について 感想 ※ネタバレ注意

神崎真、34歳。イケメンアナウンサーだった彼が、大学恩師の三芳の誘いから名門大学の広報マンへと転身。しかし、早速真に任された仕事は、不正告発者である元カノ木嶋みのりの説得というものという展開。

「スポーツっていうのは‥体を動かすっていうことだと思うんです。」冒頭、真のアナウンスぶりを見せつけられるも、中身がなさすぎるその内容ときたら(笑)それもそのはず、真は意味のあることなんて言うつもりがないんですよね(笑)それは真の危機回避能力でもあり、今回の転職だって、そこが評価されているというから、ご時世だなって思ってしまいました。

極力意味のあることは言わないなんて自信満々に語る真。そうやって得た好感度だけで生きてきた彼が名門大学の広報マンになり、不祥事対応をしていく中で、どう荒波を越えていくのかが注目どころです。

真が任された研究室のデータ改ざんの内部告発を穏便に済ますという今回の任務。データ改ざんが本当なら、信頼も、莫大な研究費を失うことになるという理事たちは慌てています。授業料の値上げも余儀なくされている現状でこの事態はかなりまずい。

そんな中、白羽の矢が真に立ったのは、非正規雇用の告発者、木嶋みのりが真の元カノだったから(笑)しかし真はみのりのことを覚えてもおらず‥。そもそも覚えてないってどうなのかと思っちゃいましたが、のらりくらりと生きてきた真ならありそうだと思えるキャラクターを松坂桃李さんが見事演じられていました。

偶然を装い再会したみのりに、相変わらず何の苦労も知らずに生きてるんだねなんて言われてしまう神崎(笑)ポスドクの立場の弱さを聞かされ心配する真に、自分のこと心配した方がいいよとまで言われる始末‥。真の初めての任務は前途多難そうに見えました(笑)

その後、みのりが自分に超惚れていたと聞き、少し調子を取り戻す真は、理事たちが提示した条件である助教授のポストと引き換えにみのりに口封じを試みることに。

しかし、真が最初からそのつもりで近づいたことも全てお見通しのみのりは一喝。全部を敵に回す覚悟を持っているみのりに対して、追いかけ土下座しかできない真は情けない‥。

「権力持っている人間って、見下している人間に想像力がない。見下すのは勝手だけど、見くびるのはやめたほうがいい。」みのりのこの言葉は印象的で、ど直球の正論は胸に刺さります。

前半、授業料の値上げについて議論する場で正論を振りかざした教授が煙たがられていました。みんなその正論はもっともだと思いながらも目を瞑ったように、正論とわかっていながらもそれを右から左に流すしかない現状も少なからず、今のこの世の中にはあるんだと再認識させられます。

そして、そんな中みのりだけが、そんな圧力に屈しない、まともな人間に見えてしまいましたが、それぞれ自分の立場を守るためには仕方のないこともあるんだろうなと思えてしまいます。‥それはいけないんだけれど。

「複雑なことの嫌いな彼は、世界に単純であってほしかった。しかし残念ながら、世界はそう単純であるはずもない」そう語られるように単純ではないこの世界で、『難しいことは考えない。えらい人には好かれたい。それが僕の生きる道。』なんて好感度だけで生きていた真はどう立ち振る舞うのか。

渡辺あやさんのオリジナル脚本というのにも期待感が高まりますし、理事たちの顔ぶれ、すごく豪華!もちろん、主演松坂桃李さんの役へのハマり方はさすがですし、元カノ役鈴木杏さんも素敵でした◎

次回、告発を受け調査委員会を立ち上げ。どんな風に展開されていくのか楽しみたいと思います。

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