PR

【むやみに切なく】感想とレビュー(ネタバレなし)

むやみに切なく

KBS

『むやみに切なく』を視聴した感想とレビューです。なるべくネタバレなしで書いてるので、まだ見てない人も安心してご覧くださいねウインク

「むやみ」を辞書で引くと「物事の状態が度を超えて甚だしいさま。ひどい。」とあります。

たしかにひたすら切ないドラマでした。

スジちゃんが好きだから見始めたものの、主要人物の大半が切なくて、全30話もある中で幸せなシーンはごくわずか。終盤に向かうにつれどんどん切なくなっていく。

だから切なくても前向きで幸せな気持ちになるラブロマンスが好きな人にはおすすめできないな。

じゃあつまらないのか?と言えばそうではなく、めちゃくちゃおもしろいんですよ。

不治の病で余命わずかの国民的スターと貧しい子の恋愛なんですが、スターを演じるキム・ウビンさん、この作品が決まってすぐに癌が発覚してしまいます。

だから鬼気迫る演技が尋常じゃない。特に最終回の涙は本当に演技なのかな…

次から次へと襲ってくる不幸に目が離せなくなってしまい、わずか4日で完走してしまいました。

しお
私の評価:

人生が有限だと考えるキッカケになるドラマ

おもしろいんだけど、主要人物の行動がわりと無茶苦茶なことがあったり、話がなかなか進まなかったり、そこらへんがマイナスポイントでした。

それではネタバレなしでレビューしていきますね♪

むやみに切なくってどんなドラマ?

突然余命3ヶ月と宣告された国民的スターのシン・ジュニョクが、残りの人生で悔いを残さないために何ができるか、何をすべきか、自問自答するなかで、初恋のノ・ウルと再会して自分の為すべきことを見つけていく話です。

複雑な親子関係、三角関係、過去の因縁、そして学生時代の初恋。韓ドラあるあるですけど、国民的スター、不治の病で残された時間が少ないという設定はおもしろいと思いました。

病に蝕まれていく中ですれ違いながらも両想いになっていくラブロマンスが主軸ではあるものの、それ以上に「家族」が大きなテーマとなってます。

久しぶりに会ったウル(ペ・スジ)は金の亡者みたいになっていて、もちろんそれには理由があって、その理由がジュニョク(キム・ウビン)と彼の家族に原因がある。

その背景にある政治家や財閥の陰謀、ウルを支える第三者の存在。それらの関係性も切ない。

『むやみに切なく』というタイトルどおり、主要人物に関わるすべてが切ないんです。

その中でジュニョクのすべきことが定まっていくんですが、ウルのためにした選択が、やっぱり切ないんですよ〜

というか、最初から最後までずっと切ないって逆に凄いなと思いました。

しお
なんでみんなこんなに可哀想になっちゃうの!?

最大の見どころはジュニョクとウルのラブロマンス

シン・ジュニョクがね〜これがまたいい男なんですよ。優しくて。

最初のほうはウルをとことん否定するし、意味不明な行動ばかりで「なにコイツ」と思わずにいられないんですけど、理由があるんですよね、当然。

視聴者がそういう背景をわかってくるタイミングで、残りの人生はウルを愛することに捧げると決めるんです。シナリオが上手いなぁと感心します。

2人の距離が近づくほど避けて通れない問題が立ち塞がる

ジュニョクとウルは同じ高校の同級生。そして初恋同士。韓ドラあるあるですが、やっぱりこういう設定がいいんですよね。

ウルの不幸の原因はジュニョクと彼の父親にあって、ウルはそれを知らないんですが、「地獄を生きてきた」と言うとおり、今もこの先もずっと地獄の中を生きていくはずです。

そのことに気づいたジュニョクは、残りの人生で為すべきことはウルと愛し合うことじゃないと悟り、地獄から救うための行動をしていくんですね。

視聴者はジュニョクの想いを知っているからこそ、2人のすれ違いが切なくてたまりません。

「神様は俺とウルに対して残酷だ」というセリフどおり、2人にはとことん残酷。2歩進んだら10歩くらい後ろにものすごい速さで引き摺り込まれる感じで、見てて辛い。

ただ、ウルは投げ出してもいいんじゃないかって思ってしまった。

それを言ったらドラマにならないんだけど、抱えてるものに対する敵が大きすぎて、長いものに巻かれろじゃないけど、お金をもらって幸せに過ごした方がお父さんも浮かばれるんじゃないかなぁ。

ジュニョクと残り少ない人生を笑い合ってお互いを頼って1分1秒を大切に生きていってもよかったのに。

スジちゃんは安定のかわいさ

やっぱり可愛いいい💕 見惚れちゃいます。流す涙すら美しい。

いつもどおりちょっとガサツでやかましいタイプの女の子だし、前髪を吹くクセも相変わらずだし、おどけるときのウザさも毎回同じなのに、かわいいんですよね〜ラブ

ドラマ内でもどんどん可愛くなっていって、ラストの2〜3話はすっごくキレイ。

強がってるけど内面はボロボロで、歯を食いしばってがんばってる。でもたまにやりきれなくて弱さが溢れちゃう。そんなウルを自然体で演じてます。

作中のウルは可愛い設定じゃないんですが、それは無理がありすぎる。出演してる誰よりもかわいいんだもん。

キム・ウビンの表現力が凄い

キム・ウビンはタイプじゃないんだけど、すごく惹きつけられる。『相続者たち』でもそんな感じだった。

実際に癌を患ってしまったこともあってか、孤独感や切ない心理表現がとても丁寧で、笑顔の裏にある死への恐れとか、表現力がハンパない。演技力の高さとか雰囲気にやられました。

今作は彼がイケメンに見えてしまうから不思議です。(ファンの方ごめんなさい)

大スターの役だからマフラーやタートルネックで口元を隠しがちで、斜め横からのアングルで映ることが多いんですが、そのときの笑顔がすっごく優しい雰囲気で思わず見とれちゃいます。

主要人物のすべてが切ない

ジュニョクとウルの恋愛が切ないだけじゃなくて、彼らの周りも切なすぎるんですよ。まさにむやみに切ない。

ジュニョクと母親の確執

ジュニョクは母子家庭で、父親は検事から政治家になった立派な人物です。

離婚したわけではなく、将来有望な父の足枷になってはいけないと、妊娠を隠して彼の元を去り、女手一つでジュニョクを育ててきました。

父親はジュニョクが息子だと知らないし、母も父について何も語らない。

ジュニョクは自分で父親を調べて検事をしていることを知り、父を誇らしく思い、検事をなることを目標にします。

「オレは検事になる!」と言われた母は大喜び。今でも父親大好きですからね。そりゃあもう必死に応援します。

と・こ・ろ・が

ジュニョクは司法試験の1次試験に合格した後、いきなり芸能人になってしまいます。

母は大ショック!芸能人なんて絶対に認めん!とばかりに勘当同然の扱いをすること5年。

今や国民的スターのジュニョクに向かって暴言の数々。ネットには誹謗中傷の書き込みまでする始末。

いくら何でもやりすぎでしょ、と思わずにはいられないほどキツい態度で、私だったら絶対に縁を切る。

母親役を演じたチン・ギョンさん、『ピノキオ』でもムカつく母親を演じてました。こういう役ばっかりオファーがくるんですかね?

母親とどのように和解していくのかも見どころの1つです。

ウルを支えるチェ・ジテ

ウルが「アジョシー(おじさん)」と呼ぶ、貧乏だけどウルや弟のジクを支えるチェ・ジテ。実は財閥の御曹司。

これだけならいいんですが、彼はウルの仇チェ・ヒョンジュンの息子なんですよ…

父と母がしたことでウルの人生を壊したことを申し訳なく思うあまり、正体を隠してウルと弟のジクのよき理解者となって支えているんです。

ウルが彼の正体を知ってしまったときのタイミングも最悪。ジテが何を言おうが信じられるわけがない。

ジテもね〜辛い立ち回りですよ…

父と母は手のつけられない怪物となってしまい、今でもウルを苦しめる。しかも婚約者が問題ありありで、ウルの悪縁に絡む重要な人物。さらに実の母親には…

ある意味、このドラマで一番救いがない人だった。

イム・ジュファンが熱演しててカッコいいんだけど、大事なときにウルを支えられないのが残念なイケオジでした。

泣けるとは言うけれど…

『むやみに切なく』の感想を見ていると、

  • 韓ドラで一番泣けた
  • 毎回毎回涙が止まらない
  • 最終回は号泣した

「泣ける」っていう人が多い。

でも私はあんまり泣けなかったな。感動しなかったわけじゃないけど、泣けるポイントって人それぞれだから、あんまり鵜呑みにしないほうがいいと思う。

OSTは良曲ばかり

基本的に全部いい曲なんですけど、スジちゃんの曲が多くて嬉しい。

Ring My Bell が好きで普段からよく聴くし、only you を聴くとこのドラマを思い出さずにはいられない。

まとめ

本当に最後までひたすら切ないので、誰にでもおすすめできるドラマじゃないけれど、スジちゃん好きなら絶対に見たほうがいいし、キム・ウビンの繊細な演技は一見の価値あり。

全30話と長いんですが、元々16話の作品を区切ってるだけなので、めっちゃ長いわけじゃありません。

とはいえ、中弛みがあるのも確かだし、なかなか進まない展開にイラッとすることもあるし、胸クソな展開ばかり。

韓国でオンエアー中はイ・ジョンソクの『W』と被ってたみたいですね。それで視聴率が振るわなかったとか。

韓国ドラマを見るならこちらもチェック♪

出演者の他の作品を探す

脚本 イ・ギョンヒ
主要人物
シン・ジュニョン キム・ウビン
ノ・ウル ペ・スジ
チェ・ジテ イム・ジュファン
ユン・ジョンウン イム・ジュウン
ジュニョンの関係者
シン・ヨンオク チン・ギョン
チャン・ジョンシク チェ・ムソン
ナムグン代表 パク・スヨン
チャン・グギョン チョン・スギョ
チャン・マノク チャン・ヒリョン
ウルの関係者
ノ・ジク イ・ソウォン
コ・ナリ キム・ミニョン
キム・ボンスク キム・ジェファ
ジテの関係者
チェ・ヒョンジュン ユ・オソン
イ・ウンス チョン・ソンギョン
チェ・ハル リュ・ウォン
チャン・ジョンジャ ファン・ジョンミン
その他
キム・ユナ イエリヤ
ユン・ジヌ キム・ギバン
ノ・ジャンス イ・ウォンジョン
ユン・ソンホ チョン・ドンファン
ソ・ユヌ ユン・パク
ジュノ ジュノ
イ・ユビ イ・ユビ

-★★★★☆

画像の右クリックは禁止してます

© 2023 OTONOKO movie