アバランチ第10話 感想 ※ネタバレ注意
本当に今回で終わるのかと思っていたらちゃんと終わりました。
藤田は意志とは無関係に大山の作戦に参加させられたのですね。でも、部下だけを犠牲にはできず、自分も飛び込んでしまったのです。その後は、大山はもう後には引けないと言い、藤田には選択肢などなかったのですね。藤田はもうあきらめていて、羽生もちゃんと気づいています。人はそんなに変わるわけがないから、藤田は、自分が大山の言うとおりにすることで、羽生と山守を守ろうとしていたのですね。羽生は、後には引けないと思っているとしてもまだ間に合うと言いますが、藤田は、もう2度と目の前に現れるなと言い残して、1発撃ったもののそのまま去っていきました。
西城は父にすべてを話します。アバランチのメンバーだと。この資料を世に出すと言い、父がどうするかは委ねました。
桐島と山守のいるところに大山が来て、2人と西城の処分を伝えます。今までと変わらない待遇です。そこに羽生から電話が入り、スピーカーにして話す内容は大山も聴いています。緊迫した場面です。山守は全員出頭させますと言い、心配なら極東リサーチを手配しても構わないと言います。
羽生の銃弾をリナが摘出します。藤田はうまく急所を外している、凄腕だというリナ。やはり羽生を殺す気はなかったのです。藤田は変わってしまったという山守に、そうは思わないという羽生。羽生には、藤田が自分だけで背負って行こうとしていることが分かったからでしょう。いいことを思いついたから総理に会いたいというのが、最後に生きてくるのですね。
寝返ったふりをして仲間を守ろうとした山守。いつどこで、このお芝居は出来上がったのでしょう。あのセーフハウスでの、極東リサーチが来るまでの間っていうことですね。
打本の爆弾を見せておいてからのあの時限装置。観ている方もびっくりしました。レーザーポインターも衝撃です。でも、ビックリしたけど、これは偽物だとは思っていました。アバランチは殺さないからです。嘘だとばれても、逃げ切れるところが凄いですね。どんな時でも笑顔(目は笑っていない時も)の羽生。
このときの「極東リサーチ、意外とウブだな」がツボりました(笑)
山守は大山に、羽生、リナ、牧原の位置情報を提示します。これで大山はしっかり信じました。
総理のもとへ向かう羽生に声をかける牧原の、「またね」と音楽に不穏な空気を感じてしまいました。まさか死なないよねと、ちょっと心配になりました。
羽生は周囲の制止する人々を倒しながら総理のもとに向かいます。牧原とリナは警察署へ。どちらも手を挙げて武器を持っていないことを示します。何かを訴える目にくぎ付けになる総理、羽生が優しかったことを思い出して、何か言ってほしいと思いましたが、ここでは何も言ってもしょうがなかったのですね。藤田は羽生が手を挙げたところで構えるのをやめましたが、狙撃されました。でも、この状況で射殺しては批判されますから、急所は狙いません。死ななくてよかったです。大山はここでうまくいったと思い、山守を信じ切っています。
西城の父は自首します。自分の正義を決めただけだと言って、武器横流しについて、自白の記者会見を開きます。自分の本当の正義に従ったのでしょう。そして、ここまで強くなった息子を、誇らしく思う気持ちも、どこかにあったと思います。
この会見を受けて、遠山は今までの、アバランチの真実をすべてを世に出そうと編集長に言い、それが実行されます。ここからメディアが動けば国民も動くという遠山。
「本当にありがとう」と頭を下げる大山に、「礼には及びません。ここからが雪崩の始まりです。」と山守。笑顔の山守に、何を言っているのかわからない大山。あわてて新聞や週刊誌を持ってくる秘書の優美に、こんなものは雑音だという大山です。しかし、そこにニュース速報が入り、総理が大山内閣官房を副長官を更迭したと伝えます。本人よりニュース速報が先なのですね。
総理は何かを渡そうとしていたことに気がつき、病室に羽生を訪ねていました。誘拐(?)されたときに羽生の人柄はわかっているから、そのことも羽生に会いに行った一つの理由でしょう。
国民の話を聞くのが総理の役目だという総理、なかなかいいことを言います。アバランチのことを羽生から聞いた総理は「信じられる」と思ったのでしょう。国民も信じようとしていると。人々を逃がして自分だけが犠牲になった打本のVTRは、すべてを物語っていると思います。
「総理は国民の声なんて聴かないもんだと思ってた?」と大山に声をかける総理。「やりすぎちゃったね。」の言葉で大山の表情は緩みました。あきらめの笑顔でしょうか。
話しかけた警察関係者と思われる人がひるむほどにらむ大山。やってくれたなと言い、全部終わったという山守です。山守にどこからが計算だったか尋ねますが、全部と答えます。寝返ったふりをして仲間を守ろうとしたことを羽生に見抜かれていました。もう一人で戦わなくていいと。国民も総理も、藤田のやりとりの動画を観れば動くはずだという羽生。
もう一度信じて見ないか、正義の力ってやつを。最初の言葉ですね。
国民を信じていなかった私の負けだねという大山は、なんだかすっきりした顔をしています。ひとまず引くと、羽生にもよろしくと去っていきましたが、彼の指示によって亡くなった人たちは何人いるのでしょうか。それを考えると、ひとまずはあり得ないでしょう。官房副長官をクビになって終わりでは許されないはず。しっかり裁かれなければなりません。
羽生は病院からいなくなってしまいました。まだちゃんと治っていないのに‥。
西城は警察内部で戦うことに決めたと言います。それが自分の正義だと。山守は、ゆっくり考えたいと言います。今回のことで、この国にはたくさんの問題があるけれど、同じくらい変えなければと思っている人がいて、大勢の人が正義の力を信じていることばわかったと言います。山守はその人たちに寄り添っていきたいたいと、それを羽生から教わったと。
羽生さんて何者かという西城に、何者でもない、私たちと同じだという山守です。
藤田も行方不明だと言います。自分のところへ戻ってきたライターを見て、優しい笑顔で去っていきます。彼は死んだことになっていて、もう、戸籍もないはず。どこでどうやって生きていくのでしょう。藤田の人生こそ、大山によってゆがめられたものの大きなものの1つです。静かに山守と暮らすことができたらいいなと思います。
アバランチについて遠山からインタビューを受ける山守。「アバランチは、私たちと同じこの国に住む名もなき人間たちです」と答えます。リナ、牧原も答えています。些細な日常を守りたいと願う人たちが行動を起こした結果だと。自分が何をしても変わらないと行動を起こさなかった人たち、たった1度変える勇気を持てば、その小さな動きがやがて大きな雪崩となるはず。羽生はどこにいるかと聞かれた山守は、まだ役目は終わっていないから、必ず帰ってくると言います。
「西城くん、成長したな」羽生の声が聞こえた気がして、西城は振り返りますが、そこに羽生はいません。でも、そう言っているはずです。
羽生は、いつものあの車で、タバコを吸いながら走っているところで、終わってしまいました。あかりに会いに行っていたらいいなと思います。
観ている人も、自分の正義を考えてみましょうと言われている気がします。
正義がこのドラマの貫くテーマですね。悪と正義が戦うのなら簡単です。でも、それぞれが正義と信じている者同士で戦うから難しいということが分かりました。
先週の終わりには想像できなかったエンディングでよかったです。最後、みんなの笑顔で終われたことがよかったです。
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ラスト30分の雪崩、素晴らしい幕引き