コントが始まる第4話 感想 ※ネタバレ注意
第4話は、母親から愛されたかった瞬太と、傷ついた人を救うつむぎのお話でした。
今話を見終えて振り返ると、瞬太はお母さんが大好きだったんだなと思います。
真壁先生の生まれたばかりの赤ちゃんを見た時に泣いた瞬太は、「生まれた時にはあんなに愛されてたんだ」「悔しくなった」と言いました。
母親の嫌いな、ゲーム、金髪、ポップコーン。愛してくれなかった母親への当て付けが瞬太のアイデンティティでした。
瞬太の作った『捨て猫』のコントで、”たま”に言った言葉は全て瞬太自身に向けた言葉です。
「早く飼い主のところへ戻れ」
「何意地はってんだよ」
「戻ってこいって言ってもらっているうちが花なんだから」
素直になれない瞬太を救ったのは、つむぎでした。
小さい頃、捨て猫を拾っていたつむぎ。今回拾った捨て猫は瞬太です。
春斗たちの説得では動かなかった瞬太でしたが、つむぎの後押しで、母親の最期に間に合うことができました。
子どもの頃と同じように2匹の捨て猫、瞬太とうららがつむぎに拾われて、里穂子の家でミートソースを食べていたのは、脚本の伏線回収がきれいだなと思います。
一つ気になったのは、傷ついた人を救うことができるつむぎですが、里穂子のモノローグにも「姉としては自分をもう少し大事にしてほしいと思わずにはいられない」あったように、傷ついた人のためなら自分を軽んじ献身的になりすぎる行動が心配です。
また、誰か傷ついている人がいないと自分の存在価値を感じれなくなりそうな、共依存の体質??と心配になってしまいました。
と言いつつ、瞬太とつむぎがうまくいってほしいなと思いながら見ています。
そして、いよいよマクベスの解散の問題が目にピークを迎えつつあります。
芸人になる後押しをしてくれた真壁先生が今話で伝えた言葉は、3人にとってとても重いものでした。
「ちょっとだけわかるんだよな、夢を追いかける辛さは。18から28までの10年と、これからの10年は別次元の苦しみだぞ」
遮二無二頑張れよ、と言ってはくれませんでした。もうここからは誰のせいにもできません。
春斗は、家族の支柱だった優秀な兄がひきこもりでしたが、春斗がマクベスをやることでまた立ち直ろうとしています。
潤平は、実家の酒屋を継ぐ必要がなくなり、辞めて身を固めようと結婚を考えていた奈津美も、あなたがやりたいなら応援すると言っています。
瞬太は、母親も死にマクベスしかなくなりました。
3人が3人とも、マクベスに賭けたいという思いを感じさせるここ数話。
ですが、20代の頃のような勢いとがむしゃらさだけでは自分すらも誤魔化せません。
周りのことも自分の置かれている状況もわかる分別がついた28歳、それでも夢を追い続けるのかと問われています。
次週予告で、部屋の引っ越しの準備をしているようなシーンがありました。
3人はどういう決断をしたのでしょうか。進むもいばら、戻るもいばらですが、やっぱりマクベスを続けてほしいなと思わずにはいられません。
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