コントが始まる第9話 感想 ※ネタバレ注意
マクベス解散後の未来に向かって、踏み出し始めた登場人物たちがいました。
瞬太が瞬太らしくいるために冒険に送り出すことを応戦するつむぎ
引きこもっていた時に、救いの糸をたらしてくれた友達を喜ばせるために働くことを決めた兄
勇馬と春斗の友情を取り戻そうとし、奈津美を幸せにするために自分が一人前になると決めた潤平
その中で、とても印象的だったのは、バーベキューをしながら瞬太が春斗に言ったセリフです。
「(屋上で自殺しようとした瞬太を春斗が助けてくれた)その日から、春斗は俺の命を救ったヒーローになっちゃったから。」
「この人のために生きてみようかなって思えて。この人にもっともっと楽しんでもらいたいなって思うことに命を燃やそうって思えて」
「春斗に笑ってもらえる人生を選べていたら、それはそれで間違ってないなって思える」
屋上で命を救われてから、春斗のために命を燃やそうと決めた瞬太でした。
それぞれが、自分の人生を生きるために、人が喜ばせようとしていました。
今話の終盤にあった、真壁先生の息子・太一くんが投げかけた問いかけは、このドラマの根幹への問いかけです。
「夢って追っかけない方がいいの?叶わなかった時、大変そうだから」
確かに、マクベスは芸人として成功を収めることはできませんでした。けれど、瞬太は言います。
「負けたってことが失敗したってことじゃないと思う」
「真壁先生が解散ライブの景気づけにって呼んでくれたわけじゃん。そういう人間関係をいくつ築けたかってことが人生の勝敗を決めるって思ってるから」
瞬太が、春斗に比べてマクベスの解散を落ち着いて受け止め、腹が座っているように見えるのは、瞬太の人生の軸が、芸人として売れることではなく、周りや春斗との人間関係にあるからだと思います。
コントの落ちのように、競技に参加した選手両方が勝者であり、実況者すら、勝者である。太一くんの歯医者が休みだったように、敗者はいないのかもしれません。
一見すると負けたようにみえることを、どう切り換えるか、どう周りの人の喜びにつなげていけるかで、自分らしく生きられるかのかは決まるんだなと教えてもらいました。
次週は最終回です。
春斗は、瞬太の「いかにそういう人間関係を作れるかが人生の勝敗を決める」という言葉に「そうだけど、別の競技だと思う」と、まだ腑に落ちていないようです。
ここが来週の最終回の見どころだと思います。春斗が、マクベスの10年間の冒険を通して得たものは、”負け”なのか、それとも…
次週、マクベスはどのような解散ライブを迎えるのでしょうか。そして、春斗たちはどう未来に向かって踏み出していくのか、楽しみです。
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