恋せぬふたり第5話 感想 ※ネタバレ注意
2週間ぶりの放送でしたが、考えさせらることがたくさんあるなと改めて感じさせれた作品でした。咲子に寄せられる2人からの恋愛感情。松岡と千鶴は対照的ではありましたが、だからこそ咲子に気づきを与えたのかもしれません。
恋愛抜きで俺と家族になろうと咲子に提案する松岡。話を聞いていた羽も、僕は彼ほど咲子のことを考えたり、幸せを願えていないと語るほど、松岡の咲子への想いはまっすぐで、その姿勢にはあんなに鬱陶しく思えていたキャラクターに愛着が湧くほどでした。
ライバルではないものの、味方とも呼べないはずの羽に対しても、優しさを忘れず、純粋に3人の旅行を楽しみ盛り上げてくれる松岡。羽から借りた本に沢山の付箋を付け、咲子を理解しようと努める姿勢にも、羽の問いである恋愛抜きで家族になるの答えを「相手の帰る場所になる。」という答えにも、松岡の人間性がしっかりと現れていて、羽の言うように松岡と咲子は似ていていい家族になれるのではないかと感じさせました。
2人が家族になるには、松岡が恋愛感情を封じ、性的な感情すらも咲子に対して抱かないことが絶対的な条件となってしまい、咲子にとってそれは簡単に受け入れられるものでもなくて。「カズくんに無理とか我慢とかしてほしくない。」
松岡にとってはそこに幸せがあることを自分なりに理解していると話す咲子は、私のために松岡の幸せを全部抜きにしてほしくないと話しました。松岡のことを人として、しっかりと大切にしたいという思いからの“解散”は、切なくもありましたが納得の答えでした。
一方で、千鶴も咲子に想いを寄せていたのことには驚かされました。元カレと一緒に住むことになったと突如ルームシェアをドタキャンしてきた千鶴。「好きなんだから仕方ない。咲子も早く誰か運命の人に出会えるといいね。」と話し、彼氏に振り回させる恋愛至上主義な人物としか思っていなかったのですが‥真相は全く別物でしたね。
千鶴の中に、自分の好意を隠して、咲子が望まないものを抱えたまま一緒に住むなんて出来ないという思いが隠されていたなんて気付けませんでした。
友達に戻れないかな?と言う咲子に千鶴は毎日忘れるために必死だと語り、断ります。千鶴に髪を切ってもらうのが好きだと話す咲子に、「わかったから好きって言わないで。」とも。恋愛を理解できない咲子には、好きだからこそ離れたいという気持ちは理解しにくいのかも知れませんが、千鶴のセリフは切なかったですね。
咲子が恋愛感情を持てないことを理解してほしいという思いは勿論、恋愛感情を持ってしまう千鶴の気持ちも尊重すべきものであり。どちらかが正しくてどちらかが間違っているわけでないからこそ、白黒がつけられなくて難しいなと感じました。
2人がまた髪を切ってもらっていた頃の関係に戻れたらいいなとは思いますが、他者が簡単には望んではいけないなと考えさせられました。
松岡に解散を告げた咲子を、羽が蟹を準備して帰りを待ってくれていました。羽なりに咲子の帰る場所になろうとしているのかもと感じて、微笑ましく思えました。
少しずつ家族としての形を探りながら、作っているように思えた咲子と羽。次回もの楽しみです。
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