イチケイのカラス第5話 感想 ※ネタバレ注意
「Yってる」アルファベットのYのように右か左の分かれ道を選択する人生の分岐点。今回、その岐路に立たされたのは、書記官の石倉でした。
併合審理が用いられた今話。食い逃げ事件とバレエ団の傷害事件の2つが、入間の判断で併合審理によりストーリーは展開されていきます。
別々の事件であっても犯人が共通している場合に用いられる併合審理ですが、今回のようなくっつけ方は前例がない。時間がかかるし、面倒なことしかないと反対するイチケイメンバーに対して、見えてなかったものが見えてくるかもしれないと、真実をしっかりと追求できることへの嬉しさを感じる入間は入間らしさが溢れていましたね。
傍聴席で千鶴に画用紙で併合審理をアピールする姿には笑っちゃいました。あんな傍聴人、100%アウトです(笑)
初恋相手の恭子が今回の事件に関連があることを受け、石倉は中立的な立場から逸脱してはいけないという駒沢から忠告を受けたものの、やはり動揺は隠せない様子。
さらに、第二回公判では食い逃げ事件の被告人、元木が恭子が傷害事件の現場にいたと証言したことで、元木か恭子かどちらの意見が正当性があるのかと話されるシーンも明らかに恭子に肩入れしており、関係者が中立的な立場に立つことの難しさを物語っていました。
そんな石倉に「Yってるでしょ?書記官としての倫理違反をしても大切な人を守りたい。書記官として職務を全うしたい。どっちも正直な気持ちだ、だから迷って当然だよね。」と自分自身も石倉を説得すべきかYってると入間は話しました。
そして、「何が正しくて、何が間違っているか、その答えは人それぞれ違うからね。でも、真実は1つ。法廷はそれを明らからにする場。そして、僕たちは人の人生の分岐点に立ち会う仕事をしているんだよね。そっか、だからこの仕事僕は好きなんだよな。」入間の語りかけは石倉の書記官としての信念を問いかけるような優しいものでした。
書記官として、法に携わるものとして、真実を明らかにすることの大切さはもちろん石倉もわかっているはず。だけど、それと同じくらい大切な人が守りたいものを自分も守ってあげたいと感じるのも感情をもつ人間ならでは。前回もそうですが、AIのように全て客観的に判断できないのが人間の難しくも面白いところなのかもしれません。
そんな中、元木がやはり言い争いは見てないと言い出したのは驚きでしたが、恭子たちバレエ団の事情に同情してしまったのは、元木もまた人間だからなのかもしれませんね。
そして、石倉が証言台に。自分の職務を全うする石倉は凛としており、書記官としてのプライドを感じましたし、さらに1人の人間として恭子を心配する気持ちもしっかりと伝わるシーンでした。2人は学生時代からお互いを思い合っていたのに、その思いはうちに秘めたまま。今回も交わることはなかったですが、恭子の責任とってよのセリフは勇気を出した一言だったのかなとも思いました。
また冒頭、対象年齢6歳の悪戯で驚いた入間は千鶴に失笑されたことを悔しく思い、やり返そうと必死だったんですね(笑)千鶴を見つめ続ける入間を、女性陣が千鶴に好意があるのでは?なんて話していたのに‥(笑)やはり入間は入間でした(笑)
次回はバカリズムさんが登場。分岐点って言葉も竹野内豊さんが主演された「素敵な選TAXI」を連想させましたが、バカリズムさんも出てくるなんてまさに!な展開です(笑)次週も楽しみです。
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