危険なビーナス第5話 感想 ※ネタバレ注意
今話は伯朗と康治の親子の絆が明らかになると共に、伯朗の母・禎子に関する重大な情報が明かされました。
伯朗が康治を守るために言った言葉は、二人の関係をとても豊かに語っていて感動しました。
この人と僕は昔大相撲を見に行ったんです。釣りにも連れて行ってもらいました。動物園も遊園地も。そんな人とどうして二人っきりになってはいけないのですか?
父親、息子という肩書きよりも、二人が何を見てどこへ行きどう喜んだのか。家族になるということは、結婚して籍を入れること以上に、一緒に過ごした時間や経験、過程が家族にするのだと教えてくれました。
今話で、祥子の康治殺害の陰謀は失敗に終わったのですが、祥子の母親が康之助の愛人に殺された過去、その愛人が佐代であること、佐代と康之助の実子が勇磨であることが明かされ、祥子が佐代と勇磨を憎んでいた訳もわかりました。
愛人による母親殺害の真偽を楓から尋ねられた時の祥子の言葉が印象的でした。
確かなことなんて一つもないわよ。
この家はね、そういうわからないことだらけでできているのよ。
誰もが生まれた時から意地悪で性格が悪かったわけではなく、恨みや嫉妬、憎しみによって家族を騙したり殺すことも辞さない人間にしてしまう。恨み憎しみの連鎖が人を”矢神家の人間”にさせるのだなと感じました。
次回以降の軸となるのが、祥子が最後に明かした「禎子の殺害説」でしょう。
誰が何のために禎子を殺したのか。単に遺産をもらうことが許せなかったからでしょうか。それならば、全てを相続するはずの明人を狙った方が効果的なはずです。他にどんな理由があるのでしょうか。
それは、「もっと価値のある何か」と関係しているのか。
また、伯朗に禎子が殺害された可能性があることを知らせないようにしていた楓は、この事実を知っていたようでした。
次回予告で拘束された明人が「追い詰めますよ。必ずあなたを追い詰める。」というシーンがありました。誰に向かって言った言葉なのでしょうか。禎子を殺した犯人?その犯人によって明人は拉致されたのか。明人の拉致と禎子の殺害の謎が、今後の伯朗を待ち受けています。
物語が佳境に進んでいる感じがガンガンしています。登場人物たちそれぞれの思惑と想いが交錯し、物語が深まってきました。
波恵さんが伯朗に手紙を出して康治を守らせるなど、大御所がついに動きはじめました。佐代と勇磨も黙ってはいないでしょう!来週も楽しみです。
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