キワドい2人 -K2- 池袋署刑事課 神埼・黒木第5話 あらすじ
ちょっといい感じで、兄弟らしくなっている黒木(田中圭)と神崎(山田涼介)。そこに父(椎名桔平)が現れた。
黒木は彩乃(関水渚)を駅まで送ってくると外に出てしまった。父は神崎に話があるという。神崎も、父に、黒木とちゃんと話をして欲しいという。
黒木のガサツさが嫌だった神崎。でも、だんだんやさしさに気がつき、兄弟がいることがうれしいという。父と黒木に、過去のことにとらわれずに、これからのことを考えてほしいと言う。せっかく家族なのだからと。父は神崎に、何も話さないまま帰った。
帰り道、父は黒木に会った。ファミレス事件の時のことをちゃんと話しておいた方がいいと思ってやってきた父だが、話せなかった。いつまでも過去にとらわれるなと言われ、言えなくなった。
父は、黒木に神崎の母からの手紙を託した。神崎には母は病死したと話している。手紙の中身は父も見ていないという。自分に何かあったら渡してくれと、これからも兄さんでいてやってくれと言った。黒木は「何かって?」と聞くが、それには答えず、頼んだぞと言って帰って行った。
元警官殺人の容疑が父に向けられる
元警察官の植田が殺され、捜査会議が行われている。拳銃で、3か所も撃たれている。末長(八嶋智人)に、22年前のファミレスでの事件について知っていることを何でも話すと言った植田だ。待ち合わせてしていた。副署長(六角精児)は、これは大変なことになるかもしれないと言った。
神崎は、黒木に言われて父に電話するが出ない。前日何か変わったことはなかったかと聞く黒木に、訳を尋ねる神崎。
また、元警察官の安藤が、同じ手口で殺された。同一犯の連続殺人と思われる。黒木の様子がおかしい。末長が、黒木と神崎に話さなければならないことがあると言う。父に容疑がかけられていた。
植田は父と電話で話していた。安藤の携帯にも履歴があったという。呼び出されたのかもしれない。22年前、池袋署の同僚だった。
黒木は耳鳴りに苦しんでいる。22年前に警察官によって射殺された井原達也(高橋努)と同じ場所を撃たれている。そして、22年前に井原を撃ったのが植田、安藤、副署長だという。次は副署長が狙われるかもしれない。
22年前、暴力団構成員だった井原が、組ともめて事務所に乗り込んで、4人を殺傷した。拳銃を持ったまま逃走し、追い詰められた井原は、普段から懇意にしていた刑事・神崎の父を頼った。父は井原を情報屋にしていた。
父は、内緒で井原に接触して、自首するように説得した。ところが警察は、ファミレスで2人が会うことを知って、待ち伏せしていた。それに気がついた井原は、人質を取って拳銃を抜いた。やむを得なく、3人の警察官は発砲した。誰の銃弾が胸にあたったのかは分からなかった。犯人は、その時の逆恨みで復讐しようとしているのだろうというのだ。
現場近くの防犯カメラに、神崎の父・賢造が映っていたため容疑者と断定された。管理官(中林太樹)は、念のためにと言って「グルじゃないよな」と神崎に確認した。神崎は震えながら、「父が犯人なわけがない」と言った。
この事件についてはニュースでも報道された。黒木も神崎も、辛い時間を過ごしていた。神崎は、当時の週刊時の記事を見た。そこに犯人の子供という文字を見つけた。
神崎は捜査から外された。父の容疑を晴らしたい神崎だが、自宅待機の命令だ。自分がいなかったら黒木はどうなるかという神崎。末長は、黒木に、神崎を外すよう言われたのだ。
黒木にどうして外すのかと食ってかかる神崎。冷静に捜査ができないからだと言う黒木。父が犯人だと思ってはいないだろうと確認する神崎に、俺の性格知らないわけじゃないだろうと、今回は俺に任せておけと言う黒木。
神崎は、黒木に家族なのによく疑えると言った。捨てられたから、一生父を恨むつもりかと言う。私情を捜査に持ち込んでいるのは黒木の方じゃないかと。お前の言うとおりだと言う黒木。憎いからこの手で手錠をかけると言った。神崎は父を信じていると言った。神崎は帰ったが、木村(江口のりこ)が諸星(ジェシー)に目配せをした。
副署長と黒木が車の中で話している。副署長は、容疑者が接触してきたらすぐに黒木に伝えると言う。黒木は父が井原にこだわる理由を調べると言った。父を止められるのは黒木だけだと言う副署長。黒木もそのつもりだと言う。
神崎は父に電話したが出ない。父の荷物に福本寺の住職の名刺があったのを思い出した。
黒木は、井原について聞き込みをしている。
神崎はお寺を訪ねていた。そこに井原の墓があり、10月4日、今日が命日だった。諸星は神崎が井原の墓で容疑者を待つのだろうと末長に報告した。
神崎を見失ったかと思ったらコーヒーを買ってきた。黒木のことを気にする神崎に単独行動をとっていて分からないと答える諸星。神崎の父が犯人ではないと思うと言う諸星。
諸星が神崎を送ると車を取りに行っている間に、女性(仙道敦子)が現れ、井原の墓にたんぽぽの花を一輪さして行った。神崎は女性を追いかけた。そのため諸星は神崎を見失ってしまった。
黒木は井原の恋人・松原ひかりが、組の男から暴行されたことを聞いた。井原が警察に情報を流していたことがばれて、ひかりが報復を受けたのだという。
神崎につけられていることに女性は気がついた。神崎は井原の親族なのかと尋ねる。どうしてかと聞く女性に、捜査をしていて、神崎賢造・自分の父を探しているというと、神崎の息子は30半ばぐらいだと記憶していると答えた。井原との関係を尋ねると警察には話したくないと言う。警察が嫌いで、憎いと言う。どうしてかと聞いたとき、諸星から電話が入った。出なかったが、その間に女性はいなくなった。
黒木に止められていたにも関わらず、彩乃は母の手紙を神崎に渡してしまう。
元警察官が2人も殺されている。もう家族の問題ではない。自分たちは事件を解決する使命があると言う末長の言葉で決心した黒木は、末長、木村、諸星に22年前の事件について打ち明けた。
22年前の事件の真相
22年前、13歳だった黒木は突然父にファミレスに連れて行かれ、イヤホンで音楽を聴いているように言われた。
父が妙にピリピリしていた。目の前にいる男が何かの犯人で、隣に座っている少年が人質だと思った。会話を聞くのが怖かったから、音楽のボリュームを上げていた。
父から少年をトイレに連れて行くよう言われて立ち上がったとき物音がした。男は「ふざけるな」と言って少年に銃を向けた。
父に裏切ったのかと言う男。警官に銃を向けた時、黒木は少年を引っ張って助けた。父に伏せろと言われ、少年と一緒に伏せた。その時、警官が男に向かって発砲した。3発の銃弾、1発が胸にあたり男は死んだ。
神崎は、母の手紙を開けた。たんぽぽの花のしおりが入っていた。
隆一、お母さんを許してください。
あなたの父、達也さんを失って
生きていく気力が持てません。
ひかり
井原達也は神崎の実の父親だ。神崎の脳裏に井原が死んだときの記憶が一瞬蘇える。お父さんと呼んでいたことも。
神崎は暴力団構成員の井原と、内縁の妻・松原ひかりの間に生まれた子供だった。ひかりは事件のすぐあと遺書を残して姿を消した。
父は神崎を養子にした。黒木の母はそれに納得がいかずに、黒木を連れて家を出た。黒木はその後、神崎とバディを組むまで、父には一度もあっていなかった。
井原が警察に情報を流していたことがばれて、その報復で松原ひかりは暴行された。それに逆上して井原は組事務所を襲ってファミレス立てこもり事件を起こした。
井原とひかりは警察の犠牲になったと言えるのかもしれないと言う黒木。父はその贖罪の意味をもあって神崎を引き取って育てたのだろうと。
神崎は事件のことは全く覚えていない。ショックで事件以前の記憶が欠落している。神崎は賢造を実の父だと思っている、黒木のことも実の兄だと思っているから捜査から外した。
末長は「やるせないな」と言った。木村も諸星も同じ気持ちだった。
神崎も自分の出生の秘密を知る
神崎は、黒木と彩乃と楽しそうに映っている写真、飾っていた写真を投げつけた。
彩乃が黒木に泣きながら電話している。手紙を渡してしまったと。黒木は家に走った。写真と手紙を見た。神崎は自分が犯罪者の息子だといつから知っていたのかときく。ずっとだましていたのかと。父も黒木も家族でもなんでもない赤の他人だったと。それなのに、どうして自分のところに来たのかと、大声を上げる。
黒木は何も言えない。神崎は出て行った。自分のせいだと泣いて謝る彩乃に、自分が悪い、中途半端だったと言う黒木。
副署長が賢造に声をかけられた。黒木の携帯が鳴る。西目白駅のアナウンス。さっさと歩けと言う賢造の声がした。黒木は駆け付ける。賢造は22年前に井原の胸を撃ったのはお前かと聞いた。聞いてどうするのかと聞く副署長に自分の手でけじめをつけたいと言う。
神崎は屋上で、警察手帳を見つめていた。そして、黒木と出会った時からのことを思い出して泣いていた。
キワドい2人 -K2- 池袋署刑事課 神埼・黒木第5話 感想 ※ネタバレ注意
明るくて、兄弟バディの会話がおもしろかったのに、重い展開になってきました。
予想どおり、神崎は22年前のファミレス立てこもり事件の犯人・井原の息子でした。黒木が言っていたとおり、父が井原を情報屋にしていたために起きた事件だから、贖罪の気持ちから神崎を引き取ったのでしょう。
元警察官を殺したのは、本当に賢造なのでしょうか。他に、犯人らしき人はいないから、そうなのかもと思います。違っていてほしいですが。
父は本当のことを話そうと家に来たのに、本物の家族だと信じ切っている神崎に何も言えなかったのですね。父の言葉で聞いていたら、もう少し冷静になれたのかもしれないですね。
母からの手紙と聞いて、つい渡してしまった彩乃も、責められないですね。小さいときに母親を亡くしている彩乃だから。まさかこんな事情を彩乃に言うわけにもいかなかった。
捜査から外された神崎が黒木に食ってかかるシーンは、2人とも、心にもないことを悪態をついて言っている気がします。黒木の「俺に任せておけ」までは本音の気がします。自分の性格は、誰でも疑うけど、容疑者と言われてもうのみにせず、しっかり捜査するからという意味だと思います。それに対して、神崎は何でも疑うという黒木の性格を思い出して、カッときてしまい、父に捨てられたからとか、そのあとの言葉は、本当は思っていないことでしょう。黒木も売り言葉に買い言葉で言ってしまっているだけの気がして、聞いていて悲しくなりました。
井原の墓参りをしていたのは、神崎の母・ひかりなのでしょうね。遺書のような手紙は残したものの、死にきれなかったのでしょうか。イベントで神崎のことを見ていたから知っているはずなのに、会っても反応していないのはどういう気持ちなのでしょう。予告で、植田が殺されたのを見た時は、この母が犯人かと思いましたが、拳銃を使った犯行は、彼女には無理でしょう。
賢造が犯人なのでしょうか。22年前、井原を殺す必要はなかったのでは、ということでしょうか。だから、胸を撃ったのは誰かを探していたのでしょうか。でも、なぜこのタイミングなのか、何か新しいことが分かったのでしょうか。賢造とひかりが会って、そこで分かったのでしょうか。最終回にしか分からない秘密があるのでしょう。
この名コンビをもっと見ていたかったです。一番大きな謎が解けてしまいますが、普通の刑事ドラマとしては、続編も可能かと思います。でも、なんとなく、予告の最後は不安ですが。
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