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【MIU404】第6話の感想・ネタバレ/相棒を救え! 過去の事件に隠された希望

MIU404第6話 あらすじ

伊吹(綾野剛)は志摩(星野源)と話をしたいと思ったが、取り合ってくれなかったので「相棒殺し」とつぶやき、そう言っていた人がいたと。しかし、一瞬立ち止まったものの、立ち去ってしまう。九重(岡田健史)によれば、志摩の元相棒が死んでいるのは事実で、事故か自殺か、他殺かわからないらしい。

2013年8月8日未明、狛江市で男性・警視庁捜査一課の香坂巡査部長(村上虹郎)が死亡した。遺体の状況から見ると転落死のようだ。しかし不審な点がある。香坂刑事は酒が飲めないのに体内からは多量のアルコールが検出され、遺体から香るほど程だったからだ。

志摩は捜査一課で優秀な刑事だったが、この事件を機に捜査一課から外された。

それを聞いた伊吹は、志摩にとって過去の事件ではなく現在進行系の事件であると感じ、調べてみることに。志摩は「どうせ本当のことなんかわからない」と、あくまでも真相は闇の中という立場で無言を貫く。

伊吹は九重と捜査一課の刈谷を訪ねる。この人物こそ「相棒殺し」と言った人物だ。刈谷によれば、香坂が死亡した前日、志摩は高坂を殺してもおかしくないほどの剣幕で怒っていたという。それで翌日の死亡事件。通報したのは志摩。他殺の証拠がないのは志摩が隠したからだろう。ということだった。この時の初動捜査を行ったのは桔梗(麻生久美子)と陣馬(橋本じゅん)だった。

伊吹と九重は陣馬に話を聞く。陣馬によれば、志摩は電話がつながらないから様子を見に来たと言っていたそうだ。不可解な点はある。香坂の遺体から漂う酒の匂いだけでウイスキーの銘柄を当てたこと、屋上に行くにはエレベーターは使えず非常階段でしか行けないと行ったことのあるような口ぶりだったこと。

九重は刈谷と陣馬に話を聞き、タリウム毒殺事件の容疑者を追っている最中に決定的ないさかいが起き、屋上から突き落としてしまった可能性は捨てきれない。そう考えているようだ。志摩が前に言った「人は誰でも何かのスイッチで、進む道を間違える。誰と出会うか、出会わないか。この人の行く先を変えるスイッチは何か。」この言葉を思い出し、志摩は何かのスイッチで道を踏み外したのではないだろうか。

一方、志摩は桔梗の家で、給湯器の修理を待っていた。羽野(黒川智花)から桔梗の亡くなった夫との話を聞き、桔梗の息子ゆたか(番家天崇)と遊んでいた。

志摩は香坂とのことを思い出していた。香坂は便せんに何かを書いていた。「お前がしたことは許されないことだ。だけどそうさせたのは自分だ」と言った。

志摩は、桔梗の家でゆたかと昼寝をして夢を見ていた。屋上で話している志摩と香坂。志摩の好きなウィスキーで、事件が解決したら乾杯しよう。「俺は刑事じゃなくなったけど」という香坂。「刑事じゃなくなってもお前の人生は終わらない」志摩はそう言って、手を差し出したところで目が覚めた。

伊吹と九重は桔梗を訪ねた。桔梗は面白半分で調べることじゃないと諌めるが、伊吹にとっては大切な相棒のこと。志摩と全力で走るためには志摩のことを理解し、信頼し合わなければならない。そのために必要なことだった。

桔梗の報告書によると、香坂の手紙は遺書ではなく退職届。香坂がタリウム毒殺事件の犯人と思っている女性は、単に捜査をひっかき回しておもしろがっている愉快犯だった。自分を正義として疑わず法を守らずに権力の暴走を行ってしまった。その責任を取るための退職届だった。

香坂の司法解剖の結果、屋上からの転落死ではなく、階段で足を滑らせた紛れもない事故だった。死因は頭頂部の打撲による硬膜下血腫。

香坂には一人暮らしの母がいた。退職届は公表せずに死亡退職で退職金も母に渡した。息子が刑事失格だと母に伝える必要もないだろうという計らいだった。

伊吹は調べた結果、事故だったことを志摩に報告すると、志摩は本当に調べたのか?とうとう降参して話し始めた。

伊吹は屋上に志摩を呼び、香坂の真相を語る。2013年8月8日深夜2時頃、香坂が死亡したその時、香坂はこのビルの屋上から事件を目撃していた。通報を入れてから現場に向かおうとしたところ、階段で足を滑らせて亡くなってしまったのだった。被害者は香坂の通報のおかげでパトカーが来て救われた。最後まで刑事としての仕事を全うしていた。

その事実を知った志摩はずっと抱えていた心の闇を今は亡き香坂に向かって明かした。

MIU404第6話 感想 ※ネタバレ注意

今回も、感動しました。

志摩の心の闇が明らかになりました。相棒殺しという言葉を聞いたのが、伊吹が調べるきっかけになっていますが、志摩の様子に気づいていたのです。自分の命を大事にしない様子、ウィスキーを見て帰っていったことなどから、志摩の心を心配していたからです。茶化したように直接聞く伊吹は、ふざけて空気を読まないフリをして、本音を聞き出そうとしています。どうせわからないだろうと、自分で調べろと言う志摩に、やる気を出していきます。九重も巻き込んで、休み日に捜査を始めます。

今回は、九重役の岡田健史くんの出番も多かったです。「中学聖日記」は観ていなかったので、ほぼ初めて演技を観ていますが、抑え目だけどなかなかいいですね。Aスタジオで、まだちょっと訛りの抜けない感じ、人間的な魅力も感じました。よくいる嫌な感じのエリートと違い、しっかり自分で考えていて、だんだんいい刑事になっています。若者ならでは視点で気が付くことも多くて、陣馬ともいいコンビになってきています。

陣馬と桔梗は、はっきり事故だということを知っているものの、表立って、志摩の擁護をしないのは志摩の気持ちが分かっているからなのですね。事故でも、責任を感じていることを。本当の犯人に、嘘の証拠で迫ろうとしていたのかと思ったら、別人だったのですね。それはもう、言い訳のしようもない。志摩は、本当の犯人であっても、手続きが法に従っていなければ、権力の暴走だと言っています。それが別人ならなおのことですね。

以前のピタゴラスイッチの話は今回にかかっていました。九重の心にもひっかかっていました。

桔梗に香坂の事件について教えてほしいと言った時の伊吹、震えるほど感動しました。自分が志摩とバディを組むことになったのも一つのスイッチで、一緒に犯人を追いかけているのも、一つ一つがスイッチで人生だから、大事にしてあきらめたくないと。相棒として一緒に走っていくために必要なことだと言ったのです。志摩とバディとしてやっていくために志摩の悲しみ、つらさを知りたいということです。伊吹と桔梗の話を聞いているときの九重の目もよかった。

香坂の事故のいきさつをすべて聞いた九重は、自分だったら志摩に、自分が犯してしまったことを話せるかなとつぶやきますが、陣馬は目の色を変えて抱き寄せて、言えるようになれと言いました、間違いも失敗も言えるように、あけっぴろげになれと。飲みの誘いは断り続ける九重ですが、飯なら付き合うと、また2人の距離が縮まって、いいバディになってきました。

報告書を読んでも、志摩が一番最後に香坂に会ったのがいつで、どんな言葉をかけたのかはわからなかったと志摩にききます。最後の言葉は、「進退は自分で決めろ」で、屋上で飲みに誘われたけど、始末書を書いていて行かなかったと言いました。何度も、香坂を救うチャンスがあったのに、見過ごし、気づかいないふりをしていたと自分を責め続けてきた志摩の思い、聞いていて胸が苦しくなります。ゆたかとの昼寝の夢の中で、香坂と笑顔で「刑事じゃなくてもお前の人生は終わらない」と話していたのは、本当のことではなかったのですね。ああ言っていればよかったという、後悔から見た夢だったのですね。伊吹だったらこう言っていたに違いないということかもしれません。

伊吹が屋上で垂れ幕を見つけて、香坂が死んだ日、香坂は、向かいのマンションに忍び込もうとする男を目撃して、110番通報していたことが分かりました。慌てていたから、屋上に靴が残っていたのです。これで理由が分かりました。階段で滑ってしまった原因もわかりました。助けられた人に会いに行く二人は、香坂死んだことは話さず、名前も言いませんでした。お礼の言葉を必ず伝えると言った志摩は、あの日香坂の倒れていた場所に行きました。

このシーンも涙が止まりません。やっとこれたと、香坂に話しかけます。香坂のことを弱いと思っていたけど、自分も弱いと。捕まえた犯人に偉そうなことを言いながら、裁かれるのは自分ではないかと思っていると。自分ではなく伊吹が相棒だったら、生きてやり直せたのにと言います。伊吹のことを自分とは違うけれども、ちゃんと認めていることもわかりました。香坂のことを忘れないという志摩、これからも香坂を思いながらしっかりと刑事をやって行くのだという決意も感じました。刑事をやめるのではないかと心配する伊吹に、志摩は今やめたら一生自分を許せないから、香坂への後悔を何度も感じながら続けると言うのです。自分は生命線が長いという。伊吹ならでは優しい言葉です。自分は死なないよと。そして、いつもの2人になるところがいいです。

最後にはまた、別の闇が迫っています。今度は羽野が狙われているのでしょうか。

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