大豆田とわ子と三人の元夫第1話 感想 ※ネタバレ注意
フランス映画を思わせる軽快な音楽に、伊藤沙莉の淡々とした語り口調。
靴の中に入った石を、靴を脱がずに取ろうとする大豆田とわ子
始まって20秒で、坂元裕二ワールドに踏み入れた感触がたまりませんでした。
登場人物たちと、とわ子の力の抜けた軽快なやりとり、そして大豆田とわ子を客観的に捉えたナレーションで物語は進みます。
日常に隠れた人々のなんてことない言葉たち。坂元裕二さんの脚本のすごさは、等身大でありながらチャーミングでくすっと笑えて、そして鮮やかにリアルな人々の物語をつむぎだすところだと思います。
一人でも大丈夫な人は、大事にされない。
とわ子は、
一人でも大丈夫になりたい?
誰かに大事にされたい?
「一人でも大丈夫だけど、誰かに大事されたい」と答えた、子供の時のとわ子。
もし誰も見つからなかったらどうしようと聞いたとわ子に、母親は、「その時はお母さんに甘えなさい」と言いました。
母親が死に、甘える人がいなくなってしまったとわ子。母親の大事なメールを開けるためのパスワードを聞くために、3人の元夫たちに会う羽目に。なんやかんやとありながら、元夫たちのお陰でちゃんと母親をお墓に入れてあげることができました。
納骨の後、とわ子と元夫たち、4人の大人が喪服でブランコをこぎながら、風に舞う桜の花びらを口でとらえようとするシーンは印象的です。
大人としての社会的立場を示す礼服に身を包みながら、それに似合わない子供のような純真さと遊び心が見えます。ブランコのように前に後ろに揺られながら、幸せという花びらをつかめそうでつかめない4人の大人たち。
網戸が外れる度に、助けてくれる誰かを探したくなる、大豆田とわ子。
幸せになることを諦めない、大豆田とわ子。
ポンコツで不器用で、嘘つきで、ムカつく。でも時々優しくて、とわ子のことが好きな3人の夫たちに囲まれて、とわ子はしあわせを見つけられるのでしょうか。
これから、楽しみで楽しみで仕方のない、火曜日を迎えられそうです。
松たか子さんと3人の元夫たちの配役もとても魅力的なこのドラマですが、他にも期待値をあげる要素が満載です。
本編の終盤に登場した、女性たち、石橋静河さん、石橋菜津美さん、瀧内公美さんは、それぞれ映画やドラマに多数出演され、一目置かれている味のある女優さんたちです。来週以降の活躍に大いに期待。
また個人的には、田中八作のレストランで働く同僚である心配性のもっちん役が、東京事変や星野源さんのバンドギタリストである長岡亮介さんであることにびっくりしました!
エンディングに流れた主題歌のプロデュースを担当しているのが、これまた星野源さんのバックバンドメンバーであるSTUTSさんで、かつ松さんがメインボーカルというのも、またたまりません。松さんの入浴しながらの「ロマンティックあげる」も最高でした。
また、音楽担当が、芸大出身でKing Gnuの常田大希さんとも交友があり、米津玄師の楽曲編曲に関わっている、今注目の音楽家である坂東祐大さんというのも、すごいなと思います。
とにかく、脚本、主演からスタッフまで、実力派の俳優・クリエイターたちが集まった楽しい予感しかないドラマです。
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