大豆田とわ子と三人の元夫第6話 感想 ※ネタバレ注意
三人の元夫たちの恋が終わり、そして衝撃のかごめの死によって第一章の幕が閉じました。
冒頭は、三人の元夫たちにゆかりのある三人の女たちが、八作の店に集結するところから始まります。
鹿太郎が”危険スレスレの自己紹介”と表現したように、個性が発揮され、忖度のない本音が飛び交う笑い必至の自己紹介でした。
せっかく乾杯までたどり着いたのに、そこへ来ていつもの「乾杯っていります?」って聞いちゃう慎森がまたらしくて良い。「ようやくここまでたどり着いたのに、新しい課題産まないでよ」という鹿太郎のツッコミは、もはや芸人の域でした。
鹿太郎役の角田さんは、東京03よりも三人の元夫ズのツッコミ役にしか見えなくなっています(笑)
改めてですが、元夫ズのやりとりが可愛すぎて、もはや沼です。
とわ子宅で餃子包みながら、餃子を我が子のように名前をつけて、3人組にしましょうよという八作と鹿太郎に、困ったなと言いながら素直に受け入れている慎森も可愛いです。
「一緒に飲みましょう」という女優に向かって「一般人なんですがいいですか?」と嫌味にしか聞こえない訪ね方をする慎森に、「あれは彼の挨拶なんで」と言い切る鹿太郎は相方にしか見えないですし、とわ子父に、殺されかけたと嫌味を言われる鹿太郎に、「絶対、お父さん、佐藤さんのこと好きですよね」という慎森も、相方のことをよくわかっている。
女性たちにこっぴどくダメ出しされた時の、餃子の包み方に現れるショック度合いを、お互いに気遣っているのも仲の良さが現れています。
今夜の一つ目の山場はとわ子不在の餃子パーティでした。元夫ズが、見事に打ちのめされていましたね(笑)
透明人間にされることほど辛いことはない、無視は最低。自分だけが好きで、不器用を理由にしてはいけないと叱られた慎森。
普段モテない人って妄想しかない、実際に相手が実体化したとたんに逃げちゃう。ロマンチストで、本当は誰でもいい人。ロマンはご飯ではなく、スパイス、主食じゃないという言われる、鹿太郎。
ちょっと余裕があって、一緒にいて楽な人。こちらの話を何時間でも口を挟まずに聞けるけど、ただ面倒くさがっているだけ。優しくしておけば面倒くさくないから。一緒にいて楽しいのは、その人の人間関係がサービスでしかないから。謝っておけば話が打ち切れるって思っている、八作。
もしあなたがもう一人いたらどう思う?
想像してみて、自分と付き合っている自分を。
という、問いかけが一番厳しい言葉でしたね。トドメでした(笑)
ですが、その言葉で元夫たちは、気付かされます。慎森の気づきは素晴らしいものでした。
一人でトレカ3枚とっちゃった大豆田とわ子。
こんなダメな三人なのに、とわ子は何も言わなかった。
「僕たちは彼女に甘えていた。このままじゃいけない、もっと相手に向き合うべきなんじゃないでしょうか。」
向き合うって大事ですね。ちゃんと向き合うと、あれだけ切れ味の良い刃物のようだった三人が、私たちも悪かったよねとしおらしくなり、慎森と鹿太郎のどこが素敵かまで教えてくれました。
しかし、「どこが好きか教えるってことは、もうその恋を片付けるって決めた時だよ。」という早良の言葉にあるように、3つの恋は終わりました。
男女の仲は、気づいた時にはもう手遅れということが多々あります。
まだまだ、元夫ズは修業が必要のようですが、とわ子の優しさ、相手と向き合うことの大切さを学んだことはとても大きいことだったと思います。元夫ズがより良い恋ができますように。
そして、衝撃の出来事がありました。かごめの死です。
正直、大混乱です。ああ、でた不条理、と思いました。
不条理に人を奪うことで、強力に記憶に刻みつける。どこにも縛りつけられない羽がはえたようなかごめちゃん。羽がはえて、あっという間に飛び立ってしまいました。
とわ子は涙を流しませんでした。お葬式って決めることがたくさんあって、喪服をクローゼットから出してきたり、数珠を用意したり、挨拶したり、お茶をだしたり、子供にわさび入りのお寿司を食べさせないように気をつけたり大忙しです。だから、悲しみにざぶんと浸かる暇がなくて良いと書いてあった本を読んだことがあります。
とわ子の心が見えたのは、霊柩車が走り出した時に「かごめ!」と名前を呼んだ時。そして、かごめの家で、御飯を食べながら、かごめが描いた漫画を読みながら涙ぐんだときだけです。
きっと、家に帰って”わさびを入れすぎたかもしれないお茶漬け”を食べながら、きっと泣いたんだろうなと思いました。悲しさの表現として、安易に涙を見せないところが坂元さんの脚本の凄さだなと思います。
八作の片思いの相手が判明し、とわ子と八作の離婚の理由が明らかになり、かごめは漫画家としてこれから夢を実現させると予感させた先週。これからかごめを含めて、3人の関係性が描かれるのかなと思っていた矢先のかごめの死でした。
誰もが驚きしかなかったと思います。八作は永遠に片思いのままになってしまいました。
第一章が終わり、第二章でとわ子は、大事なかごめを失い、唄は自立に向け離れるようですし、一人ぼっちになってしまいそうです。
夫と別れ、親は再婚しており、職場では社長という孤立した立場で、家族と言えるのは唄とかごめだけでした。そのかごめの存在の大きさと、かごめを失ったとわ子の孤独はどれほどだろうと思います。
第二章では、その悲しみや孤独というのがテーマになってくるのかなと想像です。
そこに現れる4人目の男・・・!オダギリジョー!予告編だけでも自然体のカッコよさがにじみ出ていまし。八作を凌駕するかも・・・(笑)
もちろんラブストーリーだけじゃない坂元裕二作品として、かごめを喪失したとわ子をどう描くのか楽しみですし、かごめロスの我ら視聴者をどう納得させてくれるのか楽しみです。
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