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【ラジエーションハウス】第9話の感想・ネタバレ/父の期待を裏切った辻村が見えた景色

ラジエーションハウス第9話 感想 ※ネタバレ注意

「がっかりさせるな」と父に言われ続けた辻村が、親の期待を裏切った時、どんな景色が見えたのでしょうか。それは思っていたよりももっと壮大なものだったのかもしれません。

前回、意識を失いエスカレーターから転落した杏。肩も痛めており、安静の後、再度検査をすることに。時を同じくして、大物政治家の安野がスキャンダルから逃れるために極秘入院。この件で麗洋医科大学病院教授の辻村の父にポストを優遇してもらえるとあって鏑木は言いなり(笑)政治家と病院のこの構図はよく見る展開ではありますが、今回は父と子、技師と医師いろんな側面から見ることができました。

杏のMRI検査を行い、肩関節の亜脱臼と診断した辻村に、唯織はMRIだけでは不十分だと何度も主張しますが、辻村は技師は口出しするなと拒否しました。この時の辻村は、技師と医師の明確な壁を理由に挙げながらも、やっとの思いで掴んだ医師の道へのプライドを感じました。そのプライドは、きっと厳格な父によって作り上げられたものではないでしょうか。

週刊誌に安野の偽装入院が掲載されしまい、入院理由をでっち上げろと命じられた時も辻村は嘘をつくのは嫌だと感じながらも、「こんな病院で終わるつもりはないんだろ?がっかりさせないでくれ」という父の意向に従うしかありませんでした。きっと、辻村にとって父は偉大な存在で、憧れの存在でもあったのだと思います。

挫折しながらもそんな父の期待に応えること、同じ土俵で、同じ現場で働くことを志していた辻村に、唯織の言う「医師に責任があるように、技師にもちゃんとした写真を撮ると言う責任がある」という言葉や、プロフェッショナルな技師の技術を目の当たりにしたことが自分の進むべき道を照らしたように思います。

また、院長と杏の会話のシーンでは唯織がなぜ医師であることを隠して技師として働いているのかの尋ねた杏に、院長はそうしたいからだと返し、唯織にとってどちらが上でどちらが下かなど関係ないのではと話しました。院長の言う通り、唯織は医師であろうが、技師であろうが、どの立場に置かれていても結局は、“患者の病を治すこと”を最優先していて、時には周りが見えなくなるほどにひたむきでした。

現実の世界では、医師と技師の壁は確かにあるのかも知れませんが、だからといって医師だけ、技師だけでは成り立たないのも事実で、両者がお互いを信じ尊重することが医療現場において必要なことなのかも知れません。

押し切った検査の末、安野の体から、麗洋医科大学病院では見つけられなかったスキルス胃ガンが発見されました。このことで初めて辻村を評価した父が入局を認めますが、辻村は発見したのは技師だと告げ、入局を断ります。それも父から贈られた高級な万年筆ではなく、安物のボールペンを使って。何を使うかではなく、何を書くのか、どこで働くのではなく、どう働くのか、そのことの大切さに気がつけたように思います。

また杏の手術が必要だと分かり、辻村は転院を視野に入れますが、唯織が辻村を後押ししました。唯織が撮影した写真を見ながらイメトレした辻村は、手術を成功。辻村は改めてラジエーションハウスのメンバーにお礼を伝えます。

その姿は、軒下のいうように謙虚そのもの。イケメン医師が謙虚さも身につけたら本当に欠点なしですね(笑)医学部教授の父を持つというコンプレックスにも打ち勝ち、今後辻村が甘春総合病院でらさらなる輝きを放つのも時間の問題かもしれません。唯織の手を握り、良きライバルとして負けるつもりはない。仕事も恋愛もと宣戦布告。物語が大きく動き出しそうな予感です。

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