ラジエーションハウスII ~放射線科の診断レポート~第4話 感想 ※ネタバレ注意
幸せの定義は人それぞれ。たまきの幸せを願ってやまない母が、信頼できる仲間に囲まれ、誇りのある仕事をしている娘はすでに幸せであることを知ったことで得た安心感と、検査してこそ知れる異常なしという安心感。どちらも別次元の安心ではあるものの、るり子も堀田も安心できて良かったというホッとする回でした。
ラジエーションハウスにたまきの母が訪ねてきた今回。お見合いを勧める母のるり子に、たまきは「1人“が”いいの。結婚なんて孤独に耐えられない人がする逃げ道だ。余計なことしないで。」と反発。結婚させたい母と、そのつもりがない娘のありがちな構図でしたが、そんな中にもラジハらしさがありましたね。
また、前回の肺がんが疑われた丸井の検査に対して余計な口を挟んだと院長の灰島は唯織に苦言を呈します。規律を乱すことで残業が増え、皺寄せが来ていると忠告される唯織に、広瀬はそこまでして杏との約束守っているのに、忘れられたままでいいのかと尋ねました。「誰かにとってはいい思い出でも誰かにとっては違うことがある。」と話し、杏の役に立てるなら十分だと話した唯織。唯織が杏を思う気持ちが中途半端な物ではないことが如実に現れている台詞でした。
一方で、今回腹痛を訴えて運ばれてきた堀田。腹部のレントゲンで、便秘であることが原因だと分かったものの、唯織は大腸がんの検査を勧めました。しかし堀田は時間を割いての検査であること、お尻を見られることへの抵抗もあると検査を敬遠するという展開。
大腸がんは早期に見つかれば9割以上は治るが、女性の罹患率一位になるのは検査への躊躇からだと唯織は嘆きます。確かに、一日がかりということも、お尻からということも忙しい世代の女性はつい敬遠したくなりますよね。この時、もっと気軽に受けられる検査があるといいと話した広瀬の言葉が唯織へヒントを与えたようでした。
また、鏑木はどうして院長の座を捨ててまでワシントンに渡ったのか灰島院長が勘ぐっていると渚に尋ねますが、渚は誤魔化して逃げちゃいましたね(笑)この謎はラストまで引っ張られるのでしょうか。
たまきの母と居酒屋へ向かったラジエーションハウスの仲間たち。「そんなにダメかしら、うちの子。」と嘆き、「結婚が全て!女の幸せは結婚して温かい家庭を持つこと。」と断言するるり子は、女性の幸せは結婚でしか手に入らないと昔ながらの考えを曲げず、たまきに結婚することを求めます。なぜこんなにも結婚、結婚とうるさく言うのか、るり子の親心をたまきが知ったのは、るり子が倒れてからでした。
「たまきの良さを理解できる人、どんな時もたまきの味方でいてくれる人、たまきを笑顔にできる人」お見合いシートの結婚の条件欄にこんなことを書いていたるり子。たまきは苦笑いしながらも、母がこんなにも自分を思ってくれていることを知り嬉しかったんじゃないでしょうか。
ベッドに横たわり、花嫁姿、孫の顔が見たいわけでもないと話するり子。自分自身の体が思うように動かなくって、もしたまきがそうなった時誰が支えるんだろうと急に不安になったと話します。自分が感じている不安を大事な娘には感じさせたくないという親心。親はいつまで経っても親で、子供のことが心配で仕方ないんですよね。
るり子の発言を受けて、「親を安心させるためにはこういうのもありなのかもね」と唯織にこぼしたたまき。たまきらしくないですが、それほどるり子の言葉が響いたのだと思います。しかし唯織は、結婚したからと言って安心できるわけではなく、子供のことを思う限り、親の心配って尽きないのではないかと話しました。そして、自分自身が、今みんなと働けて心から幸せだと思っていると話す唯織。唯織の言葉を聞きたまきも、考えさせられていましたね。
「検査は病気を見つけるためだけにあるものじゃない。検査して健康だってわかれば元気になる、周りの人も安心をする。」という唯織の考えも、まさにその通りだなと思いましたし、この思いが堀田の心を検査へと動かしましたね。そして「検査で見るのは堀田さんの腸です。他の何物でもない。」というたまきの言葉が技師としてのプライドを感じさせ、すごく印象的でした。
その後、検査結果に異常がないと知って、無駄な検査だった。検査料稼ぎたいだけじゃないのかと堀田の夫は言いがかりを。しかし、その場に居合わせたるり子が無駄な検査ではなく、おかげで安心して過ごせること、いい病院に来て良かったとフォローを。母として、つい居ても立っても居られなかったるり子を微笑ましく思いました。
そして、堀田がたまきを仕事に一生懸命で羨ましい、いきいきとしていてかっこいいと話したように、検査を仕切るたまきは本当にかっこよかったですね。
また、唯織に提案された大腸がんの検査に影響され、杏は患者に検査方法を自由に選択してもらえたらとそれぞれの検査のメリットデメリット比較できるようにまとめてみたと嬉しそうに唯織に見せました。そして、また助けられてしまったと話す杏。やはり唯織はこうやって、杏を側で支えているんだなと改めて感じ、2人の関係は恋愛としてというよりも医師と技師としてすごくいい調和が取れているように思います。
そして、退院したるり子。結婚の条件にと挙げた理想のたまきのパートナーは、この病院で、一緒に働く仲間として、たまきの側にいるとわかったるり子。結婚だけが全てではなく、たまきにはたまきの思う幸せがあることを十分に理解でき、少しホッとしたのではないでしょうか。
次回はなんだか荒れそうな予感。気になる展開となりそうです。
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