真犯人フラグ第20話 感想 ※ネタバレ注意
「結末は納得できる?出来ない?どっち?」
真相編お馴染みの阿久津の語りから入った冒頭部分。用意されていた結末は、憎くて悲しく、なかなか飲み込めるものではありませんでした。あらゆる伏線は色々と回収されたものの、こじつけ感も少なからずありましたし、真帆の死という衝撃的事実も、バッドエンドという印象が強く残りました。
これが消化不良なのか、真犯人フラグロスなのか定かではありませんが、2クールに渡って、非常に楽しませてもらいました。
まずは、二宮が本当に復讐するつもりがあったことには、少しやるせなさを感じました。婚約した林と、満ち足りた様子で家族の幸せを願っている真帆を見て、そんな現実を突きつけられて姉と同じ目に合わせてやりたいと思う気持ちは、わからなくもありません。
しかし、二宮にとって凌介が現れたことは想定外だったようでしたね。「緊張感がなくて抜けてて、いつも顔が緩んでいて、ずっと騙されている哀れな人。」と思いながらも、それでも「家族を心から愛していて、幸せな人。」であった凌介が、二宮を踏み留まらせてくれました。
橘のハッキングから、河村の小説にたどり着いた二宮は、自分の書いたものが他人に盗まれて、勝手に発表されるのが1番嫌なことだろうと望月の協力のもとSNSにアップしていました。
河村に口封じされる危険を顧みながらも、凌介のために戦い抜く決意は、二宮の愛情ですよね。二宮がいてくれたから、凌介もここまで挫けずにいれたのだと思います。最後には「絶対に幸せでいてください。」と去って行った二宮ですが、いつか凌介と再会する日が来た時は、笑顔の二宮を見たいなと思いました。
一方で、小説は送られてきたものだと、とぼける河村に、黝い(あおぐろい)という難読漢字から、河村の書いたものだと凌介は特定します。河村は「やっぱりわかるか、凌介には。」と嬉しそうでした。
真帆が好きだから、自分のものにしたかったと語り出した河村の話は、まだどんでん返しがあるのではないかと期待と不安を織り交ぜながら、時折映し出される日野とも対比しながら見守るしかありませんでした。河村の計画は子供たちも同時に失踪していたという手違いはあったみたいですが、編集長という立場を存分に利用しながら、独自に捜査を行い、菱田や橘を脅し、まんまと視聴者すらも欺いていましたね。
絶対的に自信があった小説で凌介に打ちのめされた上に、その後そんな小説もあっさりと捨てた凌介が、さらに好意を寄せる真帆と結婚をしたことに苛立ち、嫉妬していたんでしょうね。物語には二律背反の悪役が必要だろ?と言いながら、助けてやったのは作品を盛り上げるための演出だと言い放つ姿には、犯人に憤りを見せていたあの河村と同一人物だなんて思いたくなかったです。
そして、「この話には一つミスリードがある」と言った河村に、「なんでもいいから、真帆に合わせてくれ。」と話す凌介。すごく嫌な予感がしました。これなら、真帆が真犯人で‥みたいな方がマシなんじゃないかと思ってしまうほどでした。
「お前ならどうピリオドを打つ?」「やっとお前の新作が読めるな。」河村の発言はどれも腹立たしくて、言葉が出ませんでした。
自分も小説も凌介に認めて欲しかったんだろうという日野の言葉がありましたけど、真帆も好きだったけど、凌介も好きだった、だから真帆を殺し、凌介を欺き続けていたというのは理解に苦しみます‥。すごくモヤモヤしながら、どうしようもならない憤りが残りました。
また、日野の妻が鬼奴さん演じるたまるだったこと、さらにコメンテーターの雫石がバイト時代の後輩だったり、太田黒が部下と結婚したり、望月が正式に振られたり(笑)と、サイドストーリーも固められていましたね。
新居が無事完成し、新たな生活を繰り出した3人。
「私たち家族はそんなに脆くない。」という真帆の言葉が、きっと、凌介や光莉、篤斗を立ち直らせてくれたのではないかと思います。少しあっさり過ぎたので、もうちょっと3人の心が癒える様子や葛藤するシーンも見たかった気がしますが‥。
最終話にして、やっとわかった真犯人。真帆への好意、凌介への嫉妬、強羅とのつながり‥。正直、真犯人は河村でも日野でもなり得た気がします。日野へのミスリードが続く中、ちょっぴりしてやられた感はありますね‥。しかし、私たちだってこうやって簡単に真犯人は誰だろうかと勝手に推理し、無責任にSNSで呟き、そんなことすらすぐに忘れてしまう時代ですから、作品を通して、そんな時代への警鐘があったのかもしれないと改めて思いました。
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